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32 :山(1):2008/07/13(日) 15:48:24 ID:???0
昔洒落怖にあった話なんだけど、無くなってたので。
-----------------------------------------------------------------

この話は現在24才の僕が14年前の10才の夏に体験した出来事。そしてつい最近の出来事。
あまりおもしろい話しではありません。



場所は山形の田舎、夏休みに入り、近所の友達5人と遊んでいた。
夏休みということもあって無駄に体力が有り余っており、その日はチャリンコで遠出することにした。


みんなで山へむかってチャリンコ競争。
道端に生えてる長めの草を取り、何故かドラ○ンボールごっこ。


他愛もない無駄なテンションのまま、友達の一人、Yが

「河原いくべ!!」
と 提案した。

とりあえず、ずいぶん遠いがYの自宅まで戻り、河原っぽいもの…釣竿や銛、ムシトリ網やらバケツやらを各自持ち、、みんなの第六感を頼りに山(河原)へ向かった。

チャリンコをこいでおよそ4~50分、地元の人は【赤土山】アカツチヤマと呼んでいる場所に到着。
文字通り赤土山は山肌に赤土の粘土が露出しているのでそう呼んでいる。

山道を進むと川の流れを発見。しかし騒いで遊ぶには狭すぎる為、更に上流へ、流石にチャリンコに乗って進むことが出来なくなってきたので、押しながら河原を探した。



30分も進めばグズッてくる友達もいた、、


「もう戻った方いぐない??」

「絶対大丈夫だって!!この先に絶っっ対あっから!!」
どこからこの自信がやってくるのかわからないがそれが小学生。



そして更に30分程進むと、、300?ぐらい向こうに…



「あ!!!見ろ見ろ見ろ!!!」


まさに河原、イイ感じ。



これは……騒ぐための場所だ。

未開の地だ!!

俺達の場所だ!!


みんな狂喜乱舞。。。


今考えれば それほど遠くないのだが、当時の僕等にとってはとんでもない快挙だった。


早速、みんな河原に降り、定番の水切り。

そしてパンツ一丁になって ドボーーンバシャバシャ大会。

餌のない釣竿で、釣り。





もう何をやっても楽しかったのを記憶している。






しかし、昼も過ぎてしばらくすると雲行きが随分怪しくなってきた。


それに気付いたのは自分とK。

しかし、他の三人はそんなことはお構いなしに、とゆーよりも気付くことなく 川に入って騒いでいる。
僕等は、みんなが楽しければそれでイイか!!
と考え、更にテンションを上げた。



そして始まったのがまたしても、ドラ○ンボールごっこ。

みんな悪役やら善人に別れ、棒切れや石を持ち騒ぎに騒ぐ。






しかし。







やってはいけないことをしてしまうのが小学生。










友人の一人、Kが持っていた武器が銛【モリ】だったのだ。



そしてKは、勢い余って持っていた銛を友人Rの腹に突き刺してしまったのだ。




余りの出来事に言葉を失う全員。
Rも腹に突き刺さった銛 を見つめて、、ようやく状況を理解し、

「う゛あ゛あ゛あ゛ーー!!!」

と泣き叫けんだ。だが叫んだ途端に突き刺さった腹から多量の血がドバッと溢れ出た。
それを見たKは突然号泣し始め、


「ごめんな!!!?ごめんな!!ごめんな!!」

と叫び出した。


Rは叫びながら自分の腹に刺さった銛を抜こうとしたが、動くたび、叫ぶたびに血が流れている。更に、力が入らないようでフラフラし始め、地面に倒れ込んだ。

僕たち三人は気が動転していて何も出来ないでいた。息をするのも困難なくらいに…
そして ハッ!!!としたようにYが

「家の人呼んでくっから!!!」

と、急いで脱いでいた服を着て、チャリンコに乗って家の人を呼びにいった。
すると逃げるかのように

「俺も行く!!待って!!」
となんとKがYの後を追った。


Yの行動で僕等も ハッ!!としたようにRの元に駆け寄り、

「大丈夫だからな!!今人呼びに行ったから我慢しろな!!」

と、必死に励まし続けた。

Rの腹部から下は全部赤黒く、Rは
「ウ゛ェェ~~」
と 血混じりの嘔吐を繰り返した。
僕等は一切、Rに手を触れることができなかった。正直、気持ち悪かったのだ。

血の気の引いた顔で目に一杯の涙を浮かべ、

「ぉヵぁさん…」

と血混じりの声で弱々しく発した。

僕等は一歩も二歩も距離を置いて弱って行くRを見ていることしかできなかった。


33 :山(2):2008/07/13(日) 15:49:08 ID:???0


40分…… 50分…




YとKがここを出てからどれぐらい経ったか全く分からない。。随分、経った。それだけは分かる。

ただ、いつの間にか弱い雨が降り始めていた。

僕等はただ、Rの方を向いて


「悪いのは俺達ぢゃないから」

と 一切関係ないんだ、と繰り返していた。


しかしそんなことは全くRの耳には入っておらず、声にならない声でボソッと呟いた。






「……ぃ……ぃ…」



離れていては分からなかったので、Rに近付き尋ねた。


「どうしたの??大丈夫?」
無論 大丈夫なはずがない



「…さむい…」
もぅ息でしかしゃべれなくなっている。
近付いて分かったのだがRの顔色が真っ青に豹変している。
両手で突き刺さった銛を押さえ、出血を防ごうとしているようだ。

降っている雨で赤黒く染まった腹部が見えてくる。
銛は先の刃が見えないほど深く刺さっており、大きく腫れ上がっている。
は 全身に寒気を覚えながら、RとNと自分の上着をRに被せた。


膝を立てた足だけが見えている。
あれではまるで遺体に被せる布のようだ。



しかし、Rのことを見れない僕等はそのままにした。




僕たち二人はRから10?ほど距離を置き、川を見ていた。
雨のせいで流れが速くなっている。水嵩も少し上がっているようだ。

僕はそれを見ていたら次第に恐怖感に見舞われ立ち上がり、移動しようとRの方に目をやった。



僕は思わず声を上げた。




「うわっ!!!!!!!」



それにつられてNも息をのんだ。


「ーーーっ!!!!!!」











…Rが…僕たちの側にいた。


被せた上着はそのままだ。


「R!!!お前大丈夫なんか!!?」








「…………………」


返事が、ない。


「R!?R!?」




「……………」



返事がない。












その時、





『ビグンッ!!ビグンッ!!ビグンッ!!』
と三回 Rの体が大きく波打った。



そしてその拍子で掛けていた上着がずり落ちた。







「わぁぁぁっ!!!!!」
二人同時に叫び上がった。







それはもう僕等の知るRの顔ではなかった。

真っ青とゆーより紫に近い肌、とてつもなく大きく見開いた目、顔の半分まで開いた口、そのせいで口の周りの皮膚が裂け、耳まで達している。








ーーー死んだ!!ーー
真っ先にそう思った。


僕等は半ば腰を抜かし、チャリンコを置いているところまで駆け上がった。


34 :山(2):2008/07/13(日) 15:49:44 ID:???0
息を切らせ、涙を流しながら駆け上がった橋の上から、ついさっきまで居た河原を見た。






全身が紫色になって横になったRがいた。
僕等はそれを見て更に恐ろしくなり声を上げ、抱き合って泣きわめいた。

それに合わせるかのように雨足が強くなった。



上半身裸の僕等は雨で体温が下がり、合わせて恐怖心とでガクガクと震えていた。





「もう下は見んな!!」
ガクガク震えながら僕がそう叫んだ。

震えながら首を上下に振るN。




僕等は橋の上でYとKが人を呼んでくれるのを待つことにした。









僕等は歌を口づさんだ。 恐怖心を少しでも和らげるために、、









しばらくすると、ほんの少し、恐怖心が和らぎ、 僕は下のことが気になった。
Rのことを見ないように川の流れを見てみた。

いつかまでの穏やかな流れはまるでなかった。
川幅は二倍ぐらいに広がり、上から見ただけでも水嵩がとんでもなく上がっているのが分かった、そして、見たくなくても視野に入ってきた。







ソレを見て僕は驚愕した。














Rが立ってじっとコチラを見上げている。あの表情のままで。








「っっっ!!!!!」
僕はドンッと尻餅をつき、Nに見るな!!
と叫び放ち、Nの手を引いて 駆け出した。



そして僕等は逃げ込んだ山中で、恐ろしい体験をすることになる。


35 :山(4):2008/07/13(日) 15:50:15 ID:???0
山の天候は荒い、山に雲がかかってきた…ーなんて時はもう既に山には雨が降っている。
この年は梅雨明けしても台風が接近しており、かなり不安定な天候が続いた。






僕等は必死の思いで駆け抜けた。
少しでもRから距離を離す為に。

我を忘れて、ただ脳裏に焼き付いてる。


Rの形相や姿、さっきのその瞬間の映像が何度も何度も頭の中に現れる。





とにかく僕等は走った。
雨の降る中、上半身は裸、裸足で、、、本能的に山を下っていた。


怖い。
怖い。

そう何度も思いながら。





およそ一時間以上かけて上った距離、走って下るには相当な距離があった。
恐怖感に合わせて初めて足を踏み入れた場所ということもあり 帰り道が分からない。




バシャーーッ!!!


後ろを振り返ると足をもつらせたNが顔面から転倒していた。



「Nっ!!!!」


「うぐっ……ぐっ…ぅ…ぅ…」



Nは地面に伏せながら痛さと恐怖とで 声を詰まらせながら泣いている。

ほら…とNを起き上がらせると頬から酷く擦り剥け、血が滲み出していた。


見るとNの足が擦りむけて血だらけではないか、、

それは僕も同じことだった。
立ち止まったことにより足先まで脈が伝わる、その度に、激痛を覚えた。


痛々しい顔をあらわに泣き叫ぶNを必死になだめ、足に走る激痛に耐えながら僕等は更に走った。







息も絶え、全力疾走がおよそ徒歩と変わらない速さになった時





Nが僕を呼び止めた

「S君…!アレ…」







Nの指差す方には、工事現場などで使われるプレハブ小屋が一つあった。
…恐らく、工事が完工しても取り残されたのだろうか。



「あそこ行こう!」


Nはそう言ったが、僕はためらった……








万が一……



もし仮に………






そうなった時は………







逃げ場がなくなる。




怖くて想像もしたくない……



しかし、上半身裸だった僕は、何か守られるような空間を欲して、Nに言われるがままプレハブに駆け込んだ。。


36 :山(5)-1:2008/07/13(日) 15:55:45 ID:???0
土臭い、なんとも言い難いズンッとした異様な空間、、
プレハブの天井からは雨の打ち付ける不規則な音が聞こえる。

『ドバババババババー』



僕等は周りを見渡す余裕もなく、 ほんの少しの安堵を感じ、二人寄り合って片隅に身を潜めた。

二人の肩がガクガク震えながら大きく上下に動いている。。







「俺達何もしてないのに……」


ウワ~~~と泣き叫ぶN を必死でなだめる。



「しーーっ!!!N!!少し静かにして、Rに見つかる!」



グッ…!ゥグッ…と声を殺しながら両手で口をふさぎながらNは泣き騒いだ。

脈打つ旅に足からの出血がひどい…Nの頬の傷も皮膚がズリ剥けて痛そうにしている。

せめて靴がわりになるような物を…とプレハブの中を見渡した……





「!!鍵!!」



僕は慌ててドアの鍵、窓の鍵を閉めた。


ふと窓のところにある机を見てみると、古いボイスレコーダーのようなものが目に入った。



おかしなことに周りにあるヘルメットや書類やタオル等は酷くホコリや砂をかぶっているのに、レコーダーだけが、ついさっきまで誰かが使っていたかのように全くホコリをかぶっていない。
すごく違和感がある。

僕はそれを不思議に思い、レコーダーを手にした。


「N.N!聞く??」


「え~、やめ」
僕はNの やめときな を聞く前に再生ボタンを押した。




カチッ……





『に入…るアセトン88ミリリッ…粘…をかしな溶液に合…』



レコーダーは途中から再生され、声はおよそ40才代の現場監督と思われる中年男性。おそらく、工事、調査の内容を録音したのだろ。
何度も再生したのだろか、内容がノイズに混じっていて聞き取りずらい。
僕は更に巻き戻して再生した。



カチッ

キュルキュルキュルキュルキュルキュルキュルキュル…


カチッ




ブッブッブッ…ザーーー…とノイズに混じって再生された


『ザーーー5月じゅ…ー粘土…査ーー…飽和溶…き液…採取し…粘土は基準…含有量ーはるー…しており25ミリ…石灰せ……又は…以上を踏ま…次の注…』

ノイズと専門用語とでまるで僕等には分からない。
分かるのは一日ずつ工事の進み具合を録音しているということだけである。







しかし、しばらく再生していると ある 調査報告の日におかしなことが起こっていた。







『ーで粘土調査に…るー…作業…混合して…それ…ーあと…6にんほ…埋めて処理はか…問題な…は腐敗…ゅうは防…るば…』







6人??





埋めて…??






処理??







腐敗??





かなり奇妙な内容だ、どうゆうことだろうか…… 気味が悪い、
そして更に聞きつづけるとおかしなことが起こった。


37 :山(5)-2:2008/07/13(日) 15:56:29 ID:???0

報告してる現場監督の声の向こうから恐らく労働者達の騒ぎ立てる声が聞こえてきた。




『た…調査記…くを更に…ーんという粘土質……(ーぁ!!ザーー…ょう!!!気持…わりぃ!ザーー…そっちそっち!!ぅわー!!…)…』


そして、

ガシャン!ガッガッドッ…とレコーダーを落下させたような音が聞こえた。


ノイズとに混じってみんなが騒いで…というよりも何かから逃げているような喚き声がレコーダーの向こうから聞こえる。




しばらくすると周りの音声は完全になくなり、ノイズのザーーーッという音だけになった。





『……  … …』

ほんの一瞬ノイズの音が途切れてレコーダーに口いっぱいに近付けたような感じで 誰かのささやく声が聞こえた…。
何と言ったか分からないがまたすぐノイズに変わった。


そして今度はノイズの向こうから
プーーーーーという感じの電話の受話器のような音が聞こえてきた。



僕は気味が悪くなりレコーダーを止めた。




しかし…




「!?」




レコーダー自体は止まったがプーーーーッという連続音は何故か聞こえ続けている。




「え?アレ??」



僕は何度も停止を押してスピーカーに耳を当てるがスピーカーからはなにも音がしない…




プーーーーッという音は僕の耳に直接聞こえている。


Nが両手で耳を塞いでいる。同じだ……




恐怖で目に涙が溜まったがそれどころではない…


耳を塞ごうが、叩こうが連続音はやまない。


それどころか次第に音が大きくなっている。




僕は うわーー っと声を荒げたが自分の声も聞こえないほどになっている。


Nは頭を抱えて倒れ込んでいる。




狂ったように発狂した。

連続音の他には一切なにも聞こえない。



口一杯に叫んでいるがそんな声も聞こえない。


38 :山(6):2008/07/13(日) 15:57:12 ID:???0
……と、窓の外にスーッ と人影が通ったのが見えた。

窓は曇りガラスで雨が打ち付けており人影だったかは定かではないが、、

何かが通った。




まさか!!と思い、鍵をかけたドアに更に机や椅子、プレハブにあるものを押し当てた。


鳴り止まない連続音、窓に見えた人影、周囲の音が全く聞こえない状況にパニックを起こしながらも僕は両手で耳を塞ぎながら机や椅子を押し当てたドアを体中に力を入れ、睨みつけながらながら立っていた。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「……………」
ーーーーーーーーーー


耳がちぎれそうに痛い。






しばらくドアを睨みつけたが何の反応もみられない……




もしドアを叩いてるとしても僕には何も聞こえない。
そう考えると全身に鳥肌が立ち恐ろしくなった。


僕は振り返ってNの様子を見た。






ーーーーーー「っ!!!!!!!!!」ーーーーーーー








Nには特に変化はない。先程と同じようにうずくまって両手で耳を塞いで恐怖に怯えている。






だがそれは問題ではない。







睨みつけついたドアから目を離し、Nの方を振り返る途中


ほんの一瞬ではあるが視界に入った。



僕は……














Rを見た











くもりガラスの外にいた紫色に変色したRは、窓にベタッと張り付きながらドンドンと窓を叩きつけていた。

あの時の形相のまま、、





僕は後ろの窓にRがいると思うと振り返ることが出来なかった。
というよりも固まって動けなかった。





背筋に戦慄が走る。。





考えれば考えるほど背後に気配を感じる。



ーーーーーーーー「…!!…!!!…!!!」ーーーーー


僕はNを何度も呼んだが連続音のせいでNには届いていない。
見るとNの両手で塞いでいる耳から血が出ているのが見えた。




僕の耳からもジワッと生暖かい液体が出てくるのが分かった。




ーーーー「ーーー!!!!!!!!!」ーーーーーーーーー わーーっ!!!力の限りと叫んだが自分の耳にはなにも聞こえてこない。





だが次の瞬間……







『ドバババババババババババババーー』






天井に打ち付ける激しい雨音。



連続音が突然途絶えたのだ。


周囲の雨音が曇ったように聞こえる。


Nも変化に気が付いたようだ。耳から手を離し、顔を上げた。

しかし顔を上げて見えるのは二人だ。




そう、僕と後ろの窓の外にいるR……



僕は目をギュッとつぶりNの悲鳴を覚悟した。。







「……S君、耳…大丈夫??」



聞こえたのは僕のことを案ずるNの弱々しい声…


僕は えっ!? と思いパッと目を開いた。


「…大丈夫……N…窓んとこに誰かいない??」


「え??……」とNが恐る恐る首を傾け窓に目をやる。





「…!!もぅ~~なにあれ~…」
と半ば泣きながら再び頭を抱え込んだ。



僕は思い切って振り向くと、窓の外……さっきまでRがへばり付いていたには血がべっとりついており、少しづつ雨に流されついる。



「……多分さっきまで…」
と言いかけてやめた。
Nをこれ以上恐怖心を与えたらここから一人で飛び出しかねない…






僕等は呆然としていた…次第に薄暗くなってゆく窓の外をみながら…

恐怖でボロボロになった体と心を寄せ合いながら…………








39 :山(7)-1:2008/07/13(日) 15:58:41 ID:???0
気が付くと遠くの方で雷が鳴っている。

外はまだかろうじて明るいが雨雲で薄暗い。
 夏の夕暮れは一気に暗くなる。
空はその時を刻々と待っているようだった。






(ずぶ濡れになりながら僕たちは、家路に着き、母親に怒られ、逃げるように風呂に入り、嫌々ながら夏休みの宿題をして…うたた寝をして………)




ボーっとそんなことを考えていたら目に涙が浮かんだ……

「ぉかあさん…ぃたぃょ…」


1番会いたい人……


安心する人……


暖かい人……





足から流れ出る血をみながら、こんなの見られたら気が動転しちゃうんだろうな。
そんなことを考えていた。



耳にはプーーッという連続音の残聴のようなものがわずかに残っている。
耳からの出血はすでに固まって、周囲の音がこもって聞こえる。


それよりもNの頬が痛々しい…砂利に転倒した為に石によって深くえぐれている場所が何箇所もある。左目は真っ赤に充血し、血混じりの涙がランダムに削られた赤黒い朱色の頬肉を伝う…



カッ!!!


と光る雷に怯えながら二人同時に顔をうずくめ、次の雷鳴に備える。



ドシャーーーッ!!!!



横でNの啜り泣く声が聞こえる……


僕ももらい泣きしそうだ…





もうこうしてどれぐらい経過したろうか……


30分… 40分…



僕は座りながらも目が眩んでゆくのに気が付いた



Nにズズ…っと寄り掛かる…


Nは僕を励まそうとしてくれたのだろうか



「腹減ったね……宿題やった?」

とにかく弱々しい声だったが 僕に微笑みかけてくれた。

僕もニヤつき、


「宿題って何?」

微笑み返した。



友達の力はすごい…
こんなに暖かくなるだ… Nがいてくれてよかった…


「N痛そーー」


「ホントだよー…マジで痛い…」


そんなことを言いながらいつの間にか安堵感が二人の周りを包んでいた。




そして気分の悪かった僕は、安心したこともあり…僕は……





眠り込んでしまった。







何か人の気配を感じた……



僕の顔のすぐ近くに…



目をつぶった状態で手の平を顔いっぱいに近付けた時に感じる、気配とゆうか、温もり、感覚。



覗きこまれてる……
ちょうどそんな感じだ。



僕はすっかり目を覚ましているが、恐怖で目が開けれない。




僕は手探りでNの方をトントンと叩いた。



しかし。




叩いたのは床…


「え!?」

と思い、体ごと起こすかのようにカバッ!!と起き上がった。


40 :山(7)-2:2008/07/13(日) 15:59:14 ID:???0


………………。


誰もいない……



いるはずのNの姿さえどこも見当たらない…



僕はパニックを起こし、


「N!!……」

と叫んだが、何かに、誰かに見つかるのを恐れて小声で叫んだ。



「N…Nー??…」



窓を見ると外は暗くなっている……
足がズキン…ズキン…と痛む…

もともと気味の悪いプレハブ小屋も暗闇に更けてさらに恐ろしさを増している。



僕はどれぐらい眠っていたのか??
辺りを見回してもほとんどが暗闇……
天井に打ち付ける雨音が叫けんでいるように聞こえる……



僕は逃げるよに窓の方に向かった。



そして鍵を開け、窓から出ようとした時…




窓際の床に異様に目を引く広告大程のメモ用紙が落ちているのが見えた。


オイルか何かで何箇所か赤黒く汚れている…


僕は窓を出ようとするのをやめ、その紙を確認するためしゃがみこんだ。






そこには子供が書いたような汚い殴り書きでこう書かれていた




『アトワヲマエダケ…』




…あとは……お前だけ…?



これは……僕のことだ!!
直感的にそう思いガバッと顔を上げた…




ッ!!!!

僕はギョッとし立ち上がるのをやめ息を殺した…




窓の冊子の所………




真紫の二つの手がギュッと握っていた……



僕は叫び出すのをこらえ、とっさに片手を口に入れ血が出るほど深く噛み締めた。


『…R!!!!』

僕は肩を大きく震わせ大粒の涙を流しながらそう思った。




真上に気配を感じる……


……いる……




頭にポタポタと何か液体が垂れてきた…
僕は ヒッ!! となって窓際から離れた…


41 :山(8)-1:2008/07/13(日) 15:59:51 ID:???0
そして思い切って窓の方を振り返った…



僕の目と鼻の先、ほんの数センチのところにRは立っていた…

紫色に変色したRは顎を大きく反らせ、カッと見開いた目は僕を見ている。体は傷口から水を含んだらしくブクブクに膨張していた…
大きく開いた口は耳元まで裂け、声にならない声で

「ガッ…ガッ…ガッ…」 と息を引き込むように発している…



これはもはや人の姿ではない…

「ヒッ…ヒッ…」

と呼吸することもままならない僕は、声を振り絞った…


「…N…をどこにやったんですか!!」



「ガッ…ガッガッ…ガッ…」
Rは僕に何か伝えようとしている!

「グガッ…ウ゛…ギィ…」

必死に何か伝えようとしているがまるでわからない…

苦しそうだ…
僕は無惨なRの姿を見て少し同情した…



その時、



プレハブの外の方から雨音に混じって人の声がした…


「……!!…!!…だよ!!」
「…!…って!!…!」



そしてプレハブの窓付近まで近付いてきた。




「ここ!ここ!!ここにSがいるんだって!!」

Nの声だ!!


「マジで!?つーかRは!!??ホントに生きてんの!?」
Kだ!!


「知らない…でも河原から逃げてくる時R立ってたの見たんだって!!この小屋の窓にも血ぃついてたの見たも!!!」

Nが叫んでいる…


「うわ~~マジで??つーかお前のその傷もヤバイけどね」



そして ザッ…ザッ…ザッ…と二人の足音が近付いてきた…



窓な外にビショビショに濡れているKが顔を覗かせた。



僕は叫んだ!
「K!!!!」


だがKは僕のことなど見ていなかった。



「うわ気持ちワリィ!!!!!!なんだこいつ!!!!マジ生きてるわ!!!ヤベー!!!」

Kは身を震わせRを見て驚いて叫んだ…


「えっ??…いるの??」
傷だらけのNがヒョッと顔を出した…


「ぅわ…うわーー!!!!!!!!!!」
Nは腰を抜かし、走って逃げ出した。



「ヤベーって!!ヤベーッて!!ゼッテーヤベーよこれ!!マジマジマジマジマジマジ!!!」


Kの様子がおかしい……



するとKは窓に手をかけ、中に入ってきた。



ずぶ濡れのKの手には、スコップが握られていた…



僕がKを覗き込むように聞く

「…K??」



Kはピクッと反応したが
次の瞬間…!!



「…ん!!」
と 持ってたいたスコップを振りかざし、Rの頭を目掛けて振り下ろした!!


「Kっ!!!!」

僕が叫んだ時には ゴッ という鈍い音と共にRは床に倒れ込んていた…


「ハッ…ガガガァ!!ガッ!!…ガッ!」


Rは側頭部から血を流し、苦しみもだえている…


Kは息つく間もなくスコップを振りかざしていた


ゴンッ!!

ドシャッ!!


バギィッ!!

ゴリッ!!


ベシャッ!!


めちゃくちゃだ……


Rの顔面から足先まで容赦なくスコップが叩きつけられる…

Rはその度に ゴバッ と口から腹から血を流し、
手足が跳ね上がる…


42 :山(8)-2:2008/07/13(日) 16:00:51 ID:???0
僕はKとRが恐ろしくて完全固まって微動だに出来なかった…


ドボッ!!

「ガッ………ゴォガゲゲ…ガ…」


Rが ヒュー ヒュー と弱々しい息をしながら目から血を流し言葉を発した…




『…もうやめて…』


僕にはそう聞こえた……


二段階に折れ曲がった腕で弱々しく顔を覆い、ピクピクと痙攣を起こしている…



「こいつマジ気味ワリィ…早く死ねよ!!」

そう言ってKは更にスコップを振りかざした…

ズチャッ!!


僕は拳を握りしめ力いっぱい叫んだ!!

「…Kもうやめてー!!!!!!」


Kの体は僕の方にグルリと向いた…


「…S~…お前こいつのことかばうのかよ~」

Kが頭を傾げ血走った目を見開きそう言った…


明らかにいつものKの様子と違う…


僕はKの感情を逆なでしないよう言った。

「R……ほ ほっといても死んじゃうって…だから…もうやめてあげてよ…」

僕はギュッと目をつぶりKの方を見れなかった…

「…クスッ」

Kの笑う声が一瞬聞こえた…


「…ほっといても死んじゃうね~~…そうだね~死んじゃうかもねぇ~……でもあん時刺してしまってもまだ生きてんだからわかんねぇよ~」

Kは間違って刺してしまったRの腹をグリグリしながら言った…

「もうあの後Yの後追っかけたのはいいけど実際自分自身スゲーショックでさ~…そうすっとやっぱ学校行って後ろ指さされたり無視とか喰らうじゃん??だからいっそのこと殺してこの辺に埋めちゃえばわかんないしさ!!…ーて、そう考えてたらちょうどNが血だらけで下りてくっからさ~ビックリだよ!!」


Kはヘラヘラ笑いながらどこかフッ切れたように言い放った…




こんなこと誰にも理解できない……
まるでRは生きることを許されないように聞こえた…


僕は泣きながら…


「そんなの無理だよ!!…もうかわいそうだからこれ以上しないで!!」
と叫んだ。




「フゥーー……せっかく協力してもらおうと思ったのに……」

Kが チッ と口を鳴らした。

「…しょうがねー」


「え??」




「じゃお前も死んどケッ!!」

Kがそう言った瞬間、頭の中で ゴーン と響く音と共に僕は床に倒れていた…

頭が熱い…温かい血がジワ~っと流れ出るのがわかる……痛い…




そして…


「ウゼッ!!」


ドンッ!!


「まじウゼッ!!」


ベシャッ!!


ドボッ!!



僕は…叫ぶことができなかった……痙攣する手足を確認しながら…

「ヒッ……ヒッ……ヒッ」
としゃっくりのように発することしか…でき…ない…


次第に周囲の音がずいぶん遠くに聞こえてきた…


薄れゆく意識の中で、、、、、



僕は、スコップを振りかざすKの背後に無表情でコチラを見ている男の人の姿がボヤーッと見えた…





『…ぉかぁさん……』













ピッ……ピッ……ピッ……ピッ……








目覚めると……僕は病院のベットにいた……






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誰か続きをUPしてくれ・・・
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